ブロッコリーは「野菜の王様」と呼ばれ、緑黄色野菜の中でも群を抜いているほど、栄養価が最強な食材です。
今は冷凍商品の種類も豊富になってきて、お弁当の冷凍食品だけでなく、ブロッコリーなどのカット野菜も冷凍販売されるようになりましたよね。
そこで気になるのが、ブロッコリーを生のまま食べる場合と冷凍で食べる場合の栄養価の違い!一人暮らしや一株買っても使いきれない人にとってはどちらがおすすめなのでしょうか?
ということで、今回はそのブロッコリーについて、生と冷凍の栄養の比較や栄養素を逃さない茹で方や調理法をご紹介していきたいと思います!
冷凍野菜の中で栄養価抜群なのはブロッコリー!

まず、ブロッコリーの中で群を抜いている栄養素と言ったら「ビタミンC」です。
「ビタミンC=レモン」のイメージが強いと思うのですが、実はブロッコリにーに含まれるビタミンCの量はレモンでは比べ物にならないほど!
レモン100gが含むビタミンCの量はおよそ20mgに対し、ブロッコリー100gが含むビタミンCの量は・・・
◎生・・・120mg
◎茹で・・・59.4mg
と、ブロッコリにーに含まれるビタミンCは、レモンの6倍!ビタミンCは水に溶けやすい水溶性の性質を持っているため、茹でると栄養素が逃げて生よりも減ってしまうのですが、それでもレモンの約3個分の栄養素を含みます。
厚生労働省による1日のビタミンC平均摂取推奨量は、年齢により異なりますが、
成人男性・・・90mg
成人女性・・・75mg
と言われています。
つまり、サラダなどで生のブロッコリー100gを食べた場合だと1日分以上、茹でた場合でも100gでレモン3個分のビタミンCを摂取できるわけなんです!
また、ブロッコリーに豊富に含まれているのはビタミンCだけではありません。
・ビタミンC・・・コラーゲンの生成や毛細血管を強く保ち、免疫力を高める。
・ビタミンK・・・血液凝固や骨づくりに不可欠な成分。
・ビタミンE・・・脂質とともに体内に吸収されやすく、抗酸化作用が強い。
・葉酸・・・赤血球の生産や細胞の生産を助ける。体の発育に重要なビタミン。
・たんぱく質・・・骨や筋肉をつくる。
・食物繊維・・・小腸での栄養の速度を緩やかにし、腸をきれいに保つ。
・カリウム・・・細胞を正常に保ちながら血圧を調整し、体内の状態を一定に保つ。
・カロテン・・・皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ。
など、体に必要な栄養素がたくさん含まれています!
中でも、骨や筋肉などをつくる植物性のたんぱく質は豊富に含まれていて、その含有量はブロッコリー100gに対し4.3g!これは野菜の中ではかなり豊富であることを示しています。
しかもブロッコリー(100g)はカロリーも約33kalと低カロリー!なので、野菜の中では最強な食材なんです。
では、この栄養素、冷凍の場合はどうなんでしょうか?
ブロッコリー(生) | ブロッコリー(冷凍) | |
カロリー(kal) | 33 | 27 |
ビタミンC(mg) | 120 | 54 |
ビタミンK(mg) | 160 | 150 |
ビタミンE(mg) | 2.9 | 2.1 |
葉酸(μg) | 210 | 120 |
たんぱく質 | 4.3 | 3.5 |
食物繊維(g) | 4.4 | 3.7 |
カリウム(mg) | 360 | 180 |
カロテン(μg) | 810 | 770 |
上の表はお店で生のまま販売されているブロッコリーと、市販の冷凍ブロッコリーに含まれる栄養を一覧にしたものなのですが、やはり冷凍のブロッコリーは冷凍する前の過程で一度加熱されているので茹でたものと同様に、生のブロッコリーと比べると栄養価は少し下がります。
また、ビタミンC・葉酸・カリウムに関しては水に溶けやすい性質があるため、他の成分よりも比較的数値が低くなっています。
ですが、それを除けばビタミンK・たんぱく質・食物繊維・カロテンなどの栄養価は生のブロッコリーとそれほど変わらないことがわかります。
それなら市販の冷凍ブロッコリーと自宅で自分で冷凍したブロッコリーの栄養価は同じでしょ?って思いますよね?
これに関しての答えはNOです!
実は、自宅の冷蔵庫でブロッコリーを冷凍した場合ですと、栄養価がかなり下がってしまうそうなんです。その理由としては、業務用スーパーと自宅では冷蔵機能が全く違うからです。
それもそのはずで、業務用スーパーでは「ブランチング」という手法で、野菜の収穫後、すぐに約80%ほど加熱して急速冷凍することで味や栄養価が落ちないよう技術が施されているのです。
1.出来るだけ生のものを使う!
2.茹で時間は短めに!
3.冷凍保存の予定があるなら、あらかじめ冷凍ブロッコリーを使う!
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ブロッコリーに含まれる栄養につてご紹介しましたが、せっかく沢山栄養が詰まったブロッコリーですから、その栄養素を逃さないで食べたいですよね。
ブロッコリーに含まれる成分には水溶性の成分があるので、長時間茹でることは勿体無いのでオススメしません!
方法その1.蒸し器に水を入れて、4〜5分加熱!
方法その2.耐熱容器を使って電子レンジで2分加熱!
方法その3.油で炒める!
方法その4.茹でる場合は茹で時間を短めに1分半〜2分で!
上記の3つの方法でならブロッコリーに含まれる栄養素を逃さずに摂ることが可能です!
我が家ではブロッコリーは蒸すor電子レンジで加熱して食べることが多いのですが、「蒸す」手法がブロッコリーの栄養素を逃さずに効率よく摂れるのでおすすめです。
しかも、ブロッコリーを茹でた場合と比べると歯ごたえもあり、本来のブロッコリーの美味しさを引き出せます!噛む回数も増えるので、満腹感も得られてダイエットの強い味方にもなってくれます♪
また、電子レンジでの場合でも加熱時間が短いので、栄養素が逃げるのを防ぎ、なんとビタミンCの約9割が残るとも言われています!
炒める調理法や茹でる場合でも気をつけたいポイントは「炒め過ぎない」「茹で過ぎない」ことです!ブロッコリーが持つ本来の栄養分を100%摂るには、加熱時間を短くしましょう。
市販の冷凍ブロッコリーの解凍方法には「急速解凍」が重要です!
自然解凍では水溶性のビタミンやミネラル、葉酸などの成分が水分と一緒に外に出てしまうので、
◎凍ったまま炒め物などで調理する
◎解凍するなら自然解凍ではなく、冷凍ブロッコリーに熱湯をかけ、霜がとれる程度に!
◎茹でて解凍するなら、生のブロッコリーの3割程度の加熱時間で!
で調理するのがおすすめです♪
これだけの栄養を持つブロッコリーですが、多くの人が見落としがちなことが一つあります。
それは、ブロッコリーの茎です!
一見、ブロッコリーはつぼみの部分の方が栄養価が高いと思われがちなのですが、茎の方が栄養価が高く、特にビタミンCとカロテンはつぼみの部分よりも高い栄養分を持っています。
ブロッコリーの茎の部分は葉の部分に比べ、切り方のアレンジもきくので、料理のバリエーションも広がりますよ!
・繊維に沿って縦切りにし、お味噌汁に!
・千切りにし、にんじんと混ぜれば、きんぴらにも!
・ペースト状にし、ポタージュに!
・少し厚めの縦切りにし、揚げ物レシピに!
・短冊切りにし、お酢で漬けた「酢の物」に!
など、意外とバリエーションが豊富なのがブロッコリーの茎の魅力です。繊維に沿って切れば歯ごたえのある食感も楽しめますし、繊維を断つように輪切りにすれば食べやすい食感にもなります。
ぜひ、色んな食べ方で上手にブロッコリーの栄養を摂ってみてくださいね♪
まとめ
冬から初夏にかけて旬を迎えるブロッコリーは、ビタミンCを多く含むので、疲労回復や免疫力アップも期待できる食材です。
ビタミンCは体に溜めておくことができないというデメリットがあるので、ブロッコリーの栄養を十分に生かすなら毎日一定の量を食べるように意識してみるといいかもしれませんね♪
生と冷凍のブロッコリーを上手に使い分けて、効率よく食卓に一品添えてみてはいかがでしょうか?
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