冬にかけて旬を迎えるゆずですが、使い道と言ったら料理の香りづけや冬至の日にお風呂に入れるなどくらいしか思い浮かばない・・・なんてことありますよね。
田舎の場合だとご近所から大量にお裾分けをいただいて、その使い道や保存方法に悩んでしまうことも・・・。
そんなゆずですが、大量保存を簡単にできる方法があります。
それは、韓国の伝統茶「柚子茶」!
これなら皮も果実も余すことなく美味しくフル活用することができます。
そのほかにも、皮と果実それぞれの保存の仕方もありますが、知っておくと普段の料理の引き立て役にもなるので便利ですよ!
今回は、その保存方法や保存期間、柚子茶の作り方までをご紹介します。
ゆずの保存の仕方は?皮と果実は分けたほうが良いの?

ゆずを家庭で保存する機会はなかなかないご家庭も多いかもしれませんが、知っておくと料理にも使えますし、美容ケアにもなるのでおすすめです。
ゆずを丸ごと保存できる期間は、冷蔵庫の野菜室で約3週間程度。
それよりも長く保存したい場合は、皮と果実を分けて保存するのがおすすめです!
ゆず選びのポイントは?
ゆずを買うときの注意点は、他の果物と同様でそんなに難しいことはありません。
皮がブヨブヨしていたり、ヘタの部分が茶色く変色しているものは避けましょう。
皮に張りがあって、香りが良いものを選ぶのがポイントです!
ゆずの皮の保存方法は?
- ゆずをタワシを使い、ぬるま湯でよく洗います。
- 包丁で皮を剥いていきます。(※このとき、出来るだけ幅広に剥くのがポイントです!)
- ②では黄色部分だけを剥くのではなく、白い部分は削ぎ落とす程度で多少残しておきましょう。
- なるべく空気を入れないよう、ラップでピッタリと包んで冷凍したら保存完了です。
ゆずは香りが命ですので、使う時には使用直前に刻むと香りが引き立ちますので、冷凍前は刻まないでおきましょう!
ゆずの果実の保存方法は?
果実の保存方法は、皮を剥き終わったら、
- 包丁で果実を横半分にカットします。
- 半分ずつラップで包んで、さらにジップロックに入れます。
解凍し、使用する際には自然解凍したのち、絞って料理の香りづけに使うのがオススメです♪
『ゆず茶』の効果はすごい!血行促進や保湿効果も!?
毎年12月22日前後に迎える「冬至」。
一年間の中で太陽が最も南に寄り、北半球では昼間の時間が最も短い日となります。
日本では、この冬至の日に「ゆず湯に入る」といいう風習があります。
寒くて肌も空気も乾燥する冬の季節には、ゆず湯は血行促進や保湿効果もあると言われています。
そのほかにも、
- 発汗作用
- 解熱効果
- 咳止め
- 扁桃腺の腫れを抑制
- 風邪予防
- 二日酔い
にも効果があるとして、特に免疫力が落ちやすい冬の季節にはぜひおすすめしたい食材の一つです。
また、お隣の国、美容大国・韓国では美容や健康のために、冬に「柚子茶」を飲む習慣があり、韓国の伝統茶でもあります。
この柚子茶とは、ゆずの皮をハチミツや砂糖に漬け込んで、ジャム状に煮詰めたものなのですが、一度作ってしまえば手軽に飲めるので、本当におすすめです!
『ゆず茶』の作り方

- ゆずの皮・・・500g
- はちみつ・・・500g
- 水・・・2L
- 酢・・・大さじ2
- ゆずは事前に水でよく洗っておきます。
- 水(2L)に酢(大さじ2)を加え、そこに①のゆずを1時間ほど漬けておきます。
- 1時間ほど経ったら、流水でゆずを洗い、キッチンペーパーで水気をよく拭きとります。
- 水気を取ったら包丁で4等分にし、実と皮を分けます。
- 皮の内側の白い筋(厚い部分)をスプーンでしっかり取り除き、果実についている白い筋と中の種もきれいに取り除きます。
- 白い筋と種を取り除いた実はボールに入れ、細かくカットしていきます。(調理用のハサミでカットすると細かくしやすいです!)
- 皮の部分は3〜4mm幅に細切りにし、⑥に混ぜます。
- ⑦にはちみつを加え、よく混ぜます。
- 洗って消毒した瓶の水気をよく取ったら、⑧を詰めて完成です。
最初に酢を加えた水に漬けておくのは、ゆずに付着した農薬を取り除くためですので、しっかり行いましょう!
また、瓶に詰めたあとは、2日間常温においたら冷蔵庫で冷やして保存してくださいね。
『柚子茶』として飲む場合には、スプーン大さじ2杯程度にお湯を注いで飲むと◎。皮も一緒に食べられますので余すことなくゆずを食べられますよ!
『ゆず茶』のもとの使い道はいろいろ!
この柚子ジャムをお湯で割って飲む『柚子茶』が主流ですが、そのまま「マーマーレード」として使ったり、「柚子茶ハイ」としてもお店で出されていたりもしますよね。
これから冬に向けて、風対策にもぴったりな柚子茶。
ついつい甘いものを食べがちな人も、この柚子茶に置き換えれば、満足感を得られるのでダイエットにも最適です!
ちなみに、柚子茶を作る時にお湯を注いだ際に沸き立つ湯気には、リモネンという柑橘類の皮に含まれる香り成分が含まれています。
これにはリラックス作用があり、交感神経を活性化させ血流をよくするので体が温まり安眠効果が期待できますよ♪
「ちょっと寝つきが悪いな〜」とか、「体が冷えて寝付けない・・・」という方には夜にこの柚子茶を一杯飲むことをオススメします!
秋に収穫されるゆずほど果汁が豊富!

柚子の特徴といえば、あの爽やかな香りですよね。
ゆずはミカン科の常緑小高木と言われていて原産は日本ではなく、中国の長江上流。
夏の初めに白い花をつけ、その果実は直径15センチ前後の扁球形に成長していき、皮は凸凹としていて、色の濃い黄色に熟していきます。
ご存知の通り、酸味や香りが強いので、そのまま食べることはできませんが、皮をスライスしたり、果汁を絞って香りづけとして料理や飲料、お菓子などにも使用されています。
ゆずは、収穫できる季節によって特徴が変わるため、夏に出回るものと秋口に出回るものとで用途も変わると言われています。
秋口に獲れる柚子の『黄ゆず』の方が果汁が豊富なので様々な料理の脇役としておすすめです!
ゆずの生産地1位は高知県!
その香り豊かな柚子の生産量の1位を占めているのは、高知県です。
日本全国でなんと54パーセント(全体の約半分)の割合を占めています!
その約4分の1が高知県北川村で生産され、村の特産品としてゆず酢や飲料などに加工され全国に出荷されていて、通販でも加工品を購入することもできます。
日本のゆずは海外でも大活躍!
ゆずの人気は日本だけにととどまりません!
昨今では、なんと美食の国・フランスへの輸出もスタートし、料理やスイーツのみならず、ドレッシングやバターなどの調味料からお酒、お茶などの飲料としても風味づけに各方面で大活躍しているそうです!
ちなみにフランスでの柚子の呼び方は『Le yuzu』だそうで、この“Le”を意味するのは『日常的に使われている食材』で、フランスでも身近な食材になりつつあるということがうかがえますね。
まとめ
冬至の主役でもあるゆずは、ゆず湯や薬味など以外にも保存方法を変えれば活用方法が広がる食材の一つです。
柚子茶は韓国料理店に行くと必ずほど韓国の食生活には馴染みのあるお茶です。
私も韓国の友人にこの柚子茶の作り方を教わったのですが、冬の時期は毎年作って飲んでいますが、ゆずを余すことなく使えるのでおすすめです!
やはり、ゆずは香りが豊かなうちに使った方が美味しく食べられるので、今回ご紹介した保存方法で無駄なく活用しましょう!